

1月も半ばを過ぎると、お正月の華やいだ空気は少しずつ薄れ、街や人の表情も日常へと戻っていきます。仕事や学校が本格的に始まり、今年はどんな一年になるのだろうと、現実的な思いが胸に浮かび始める頃ではないでしょうか。
実はこの時期、全国の神社仏閣ではとんど焼きをはじめとした正月納めの祭事が行われます。しめ縄や門松、お守り、書き初めなどを火にくべ、その年の無病息災や家内安全を祈る、古くから続く神聖な行事です。
お店の近くでは生田神社に16日に行われます。
とんど焼きは単なる伝統行事ではありません。それは、前年の運気を清め完全に区切りをつける、新しい一年の流れへと魂を切り替えるための、大切な境界線となるのです。
多くの方は1月1日を一年の始まりと感じますが、運気の世界では少し違います。
三が日は、いわば助走期間。年神様を迎え、心と環境を整え、新しい流れを受け取る準備をする時間なのです。そして、とんど焼きが行われる1月中旬頃を境に、運気は静かに現実を動かし始める段階へ入っていきます。
この頃になると、急に仕事が忙しくなる、人間関係が動き出す、迷っていたことに答えが出始める、理由のない焦りや不安を感じるといったご相談が増えてきます。
それは不調のサインではなく、一年の物語が動き出しましたよという合図のようなものです。運気の歯車が、音を立てずに回り始めているのです。
では、この1月中旬という節目を、私たちはどのように過ごせばよいのでしょうか。
大きな決断や挑戦である必要はありません。神社へお参りする、部屋を少し整える、気になっていた人へ連絡をする、新しいノートを使い始めるなどそれだけでも十分です。運気は、考えている人よりも動いている人に流れ込みやすい性質を持っています。
とんど焼きで古いお守りを納めるように、過去の後悔や未練はいったん天に返し、新しい願いは現実の言葉へと落とし込みましょう。いつまでに、何を、どうしたいのかなど、紙に書くだけでも構いません。
運は、曖昧な祈りよりも、輪郭のある具体的な意志を好みます。
とんど焼きの炎も、最初は小さく静かに燃え始めます。最初から勢いよく燃やしすぎると、すぐに燃え尽きてしまうものです。今年を長く良い流れに乗せるためには、1月はまだ七割の力で十分十分。焦らず、息を整えながら進みましょう。
反対に、この時期におすすめしないのは、何もせずに流れを眺めるだけでいること、どうせ無理と最初から可能性を閉じてしまうこと、去年の失敗を何度も心の中で悔いる事など。
運気は反省よりも、これからの選択に反応します。
1月16日は、カレンダーの上ではただの一日かもしれません。
けれど新しい人生の章が、静かに書き始められる日と思ってください。古いものを手放し、新しい流れを迎える。
とんど焼きの炎が空へ昇るように、あなたの一年もまた、目には見えないところで動き始めているのです。まだ何者でもない今だからこそ、どんな未来にもなれる余白があります。
今年をどんな一年にしたいのか、ほんの少しで構いません、心に耳を傾けてみてください。その小さな意識が、やがて大きな運の流れとなって、あなたを運んでいくのではないでしょうか。